
大規模成長投資補助金を活用した工場・倉庫建設
本記事では、2024年に新たに創設された超大型補助制度「大規模成長投資補助金」についてご紹介します。
大規模成長投資補助金は、補助上限50億円の超大型補助制度です。工場、倉庫、事務所などの建設、増築、改修や、中古建物の取得に要する経費に使うことができます。
公募開始は、2024年3月上旬、公募締切は2024年4月~5月頃となりました。その後、審査(プレゼンテーションを含む)を経て2024年6月~7月頃に採択発表のスケジュールです。
工場・倉庫の設備投資は、事業の拡大や生産性の向上に大きな効果をもたらします。設備投資には多額の資金が必要になるため、補助金の活用を進めていきましょう。
目次
大規模成長投資補助金とは?
図.大規模成長投資補助金イメージ
「大規模成長投資補助金」は、正式には「「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」と言います。
中堅・中小企業の持続的な賃上げを目的として、①人手不足に対応した省力化等による労働生産性の抜本的な向上、②事業規模の拡大を図るために行う工場等の拠点新設や大規模な設備投資に対して補助を行います。
地域の雇用を支える中堅・中小企業は、足元の人手不足等の課題に直面しています。このような課題に対して、企業の大規模投資を促進することで、地方における持続的な賃上げを実現することを目的としています。
大規模成長投資補助金の概要
大規模成長投資補助金は、中堅・中小企業が生産性の向上と持続的な賃上げを実現するために必要な設備投資を支援します。
最大50億円の補助を受けられるため、大規模な工場・倉庫建設の投資なども可能になります。
表.補助事業の概要
補助金上限50億円と予算額3,000億円から、単純計算で採択件数は300件程度と推測できます。
実際の採択件数は、申請件数や採択率、補助金の申請額など、事務局判断で大きく左右されるため、正確な予測はできませんが、事業再構築補助金やものづくり補助金に比べると採択件数は多くはないと考えられます。
大規模成長投資補助金の補助対象経費について
●大規模成長投資補助金の対象経費は、建物費、機械装置費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費に使えます。詳細は、以下の通りです。
表.補助対象経費
●補助対象経費は、補助事業のために実際に必要となる費用のみとなります。
工場、倉庫、事務所などの建設、増築、改修や、中古建物の取得に要する経費に使うことができますので、今年、新たに工場、倉庫、事務所建設などを計画していた企業様には絶好の機会と言えます。
大規模成長投資補助金の補助対象について
補助対象は、中堅・中小企業(常時使用する従業員数が2,000人以下の会社等)です。会社や個人以外では、以下の法人が対象になります。
<会社・個人以外で補助対象となり得る法人>
①企業組合
②協業組合
③事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会
④商工組合・連合会
⑤水産加工業協同組合・連合会
⑥技術研究組合
⑦商店街振興組合・連合会
⑧生活衛生同業組合、生活衛生同業小組合、生活衛生同業組合連合会
⑨酒造組合・連合会・中央会
⑩酒販組合・連合会・中央会
⑪内航海運組合・連合会
⑫法人税法別表第2に該当する者(一般財団法人、一般社団法人、社会福祉法人など)
⑬農事組合法人
⑭労働者共同組合
⑮法人税法以外の法律により公益法人等とみなされる法人
(特定非営利活動法人(NPO法人)等)
みなし大企業の要件について
なお、中堅・中小企業であっても、次のいずれかに該当する中堅・中小企業については、大企業とみなして補助対象外となりますので注意が必要です。
<みなし大企業の要件について>
①発行済株式の総数又は出資金額の2分の1以上が同一の大企業(外国法人含む)の所有に属している法人
②発行済株式の総数又は出資金額の3分の2以上が複数の大企業(外国法人含む)の所有に属している法人
③大企業(外国法人含む)の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている法人
④発行済株式の総数又は出資金額の総額が①~③に該当する法人の所有に属している法人
⑤①~③に該当する法人の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている法人
※大企業:常時使用する従業員数が2,000人超の会社等
大規模成長投資補助金の事業計画・審査のポイント
事業計画は、①経営力、②先進性・成長性、③地域への波及効果、④大規模投資・費用対効果、⑤実現可能性から、事務局の審査が行われます。
このため、下記のポイントを中心に、事業計画書を推敲していく必要があります。
表.事業計画・審査のポイント
大規模成長投資補助金のポイント
注目すべきは、企業全体における成長ビジョン(長期経営計画)を含めた事業計画の策定が必要な点です。
単体事業だけではなく、企業の数年先の数値目標や戦略が必要です。補助事業が企業の成長にどのように貢献するかを、定量的なデータに基づいて説明していきましょう。
表.補助事業のポイント
工場・倉庫建築に関する補助金のサポート
以上、本記事では、大規模成長補助金についてご紹介しました。
工場・倉庫の設備投資は、事業の拡大や生産性の向上に大きな効果をもたらします。設備投資には多額の資金が必要になるため、補助金の活用が有効です。
伊藤忠丸紅住商テクノスチールでは、工場・倉庫建築に関する事業計画や設備投資計画の策定、投資対効果シミュレーションを行います。
また、パートナー企業と連携して、中小企業の設備投資などの補助金申請もサポートします。
工場・倉庫の補助金に関するお悩みなど、さまざまなニーズもパートナー企業と連携してお応えさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
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工場や倉庫の新築や増改築、解体、遊休資産の有効活用などに関するさまざまなニーズにお応えできますので、お気軽にお問い合わせください。

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伊藤忠丸紅住商テクノスチール株式会社
設立 | 1963年5月31日 |
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資本金 | 30億円 |
従業員 | 400名(派遣社員、嘱託、委託社員等を含む)(2020年4月現在) |
株主 | 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 66.7%、住友商事グループ 33.3% |
取扱商品 | 鉄鋼製品、建築用・土木用・道路舗装用・設備機器用の資機材類の販売、各種工事請負等 |
取引銀行 | みずほ銀行 日本橋支店 三井住友銀行 日本橋支店 三井住友信託銀行 本店営業部 |
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