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GX経済移行債とは?工場・倉庫オーナー向けに徹底解説

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GX経済移行債とは?工場・倉庫オーナー向けに徹底解説

GX経済移行債とは?工場・倉庫オーナー向けに徹底解説

本記事では、工場・倉庫オーナー向けに、GX経済移行債の基礎知識から具体的な活用方法までを解説します。

国内および世界では温暖化対策は喫緊の課題であり、工場・倉庫オーナーにとっても脱炭素経営への取り組みは不可避な時代です。

設備投資やエネルギー効率化には多額の資金が必要です。 

工場・倉庫オーナーの資金調達の課題を解決する手法として注目されるのが、GX経済移行債です。 

今回は、GX経済移行債の概要や活用方法などをご紹介します。
 

目次

1.GX経済移行債の概要

1-1.GX経済移行債とは?

1-2.成長投資型カーボンプライシング構想

1-3.GX経済移行債の種類

1-4.GX経済移行債の特徴

2.工場・倉庫オーナーにとってのGX経済移行債

3.GX経済移行債の具体的な活用方法

4.GX経済移行債のまとめ
 

1.GX経済移行債の概要 

1) GX経済移行債とは?

 「GX(グリーン・トランスフォーメーション)経済移行債」とは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを支援するために発行される債券です。

 財務省では2024214日に、脱炭素化と経済成長をうたう政策の財源にするGX経済移行債の入札(募集額8千億円、償還期間は10年)を初めて実施しました。

 2月27日にもGX経済移行債の入札(募集額8千億円、償還期間5年)を実施し、年度内に計1.6兆円の移行債を発行しています。

 3月以降の入札予定は以下の通りです。

                        

.入札予定情報
①入札予定情報.png

(出典)財務省HP クライメート・トランジション利付国債

https://www.mof.go.jp/jgbs/topics/JapanClimateTransitionBonds/index.html

 

2)成長投資型カーボンプライシング構想

 政府では、民間によるグリーン・トランスフォーメーション(GX)投資を促進するため、カーボンプライシングを導入するとともに、GX経済移行債の発行で調達した資金により民間投資を支援しています。

 2050年カーボンニュートラル等の国際公約と産業競争力強化・経済成長を同時に実現していくためには、今後 10年間で150兆円を超える官民のGX投資が必要としています。

 

①.png
.成長志向型カーボンプライシング構想の具現化イメージ

 (出典)財務省HP これからの日本のために財政を考える(https://www.mof.go.jp/zaisei/subject/subject-02.html

 このため、政府は、先行投資を支援するため、令和5年度から10年間で20兆円規模のGX経済移行債(脱炭素成長 型経済構造移行債)を発行する計画です。

 
3)GX経済移行債の種類

 GX経済移行債は、2つのカテゴリーに分類されます。

 
グリーンボンド

環境に配慮した事業やプロジェクトに資金調達するために発行される債券

・太陽光発電設備などの再生可能エネルギー設備の導入
・省エネ設備の導入
・グリーンビルディングの建設
・環境汚染対策

 
トランジションボンド

環境負荷の高い事業を脱炭素化するために発行される債券

・エネルギー効率化
・低炭素技術の開発
・環境規制への対応
・事業の転換

 
4)GX経済移行債の特徴

GX経済移行債で調達した資金は、以下のような脱炭素化に向けた事業やプロジェクトにのみ使用されます。
 
.調達資金使途の分類について
③.png

(出典)内閣官房HP GX経済移行債の発行に関する関係府省連絡会議(第5回)

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/ikousai/dai3/siryou1.pdf

また、政府のGX経済移行債による投資促進策(案)では、製造業や運輸業にて以下のようなGX経済移行債による投資促進策を掲げています。
 

. GX経済移行債による投資促進策(案)(製造業・運輸業のみ抜粋)
④.png

(出典)内閣官房HP GX経済移行債の発行に関する関係府省連絡会議(第5回)

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/ikousai/dai3/siryou1.pdf

製造業では、鉄鋼、化学、紙パルプ、セメント関連、運輸業では、自動車、蓄電池、航空機、SAF、船舶関連がGX経済移行債の投資促進対象となっています。

2.工場・倉庫オーナーにとってのGX経済移行債

工場・倉庫オーナーは、太陽光発電設備などの再生可能エネルギー設備の導入や、省エネ設備の導入、エネルギー効率化のための改修、電気自動車の導入、グリーン物流への取り組みなど、様々な用途にGX経済移行債を活用できます。

GX経済移行債には、工場・倉庫オーナーにとって以下のようなメリットがあります。


低金利での資金調達

環境意識の高い投資家からの需要が高いため、低金利での資金調達が可能です。

エネルギーコストの削減

省エネ設備の導入により、エネルギーコストを削減できます。

企業イメージの向上

GX経済移行債の発行は、脱炭素経営への積極的な取り組み姿勢をアピールする効果があります。

競争力強化

脱炭素経営への取り組みは、企業の競争力強化に貢献します。

ESG評価の向上

GX経済移行債の発行は、ESG評価の向上に貢献します。

事業リスクの低減

気候変動リスクへの対応となります。


3.
GX経済移行債の具体的な活用方法

GX経済移行債は、①公募:(証券会社を通じて、投資家から広く資金を調達)、②私募(特定の投資家に対して、直接資金を調達)があります。

資金調達額は、発行するGX経済移行債の種類や投資家の需要によって異なりますが、大企業の資金調達では数百億円の資金調達額にもなります。

また、金利は、市場金利や発行するGX経済移行債権の格付けによって決定されます。発行主体や資金使途、市場環境などによって異なりますが、一般的には通常の債券よりも低い金利で調達することができます。

発行主体や資金使途、市場環境などによって異なりますが、一般的には通常の債券よりも低い金利で調達することができます。 

調達した資金は、脱炭素化に向けた事業やプロジェクトにのみ使用できます。


4.GX経済移行債のまとめ

GX経済移行債は、工場・倉庫オーナーにとって、脱炭素経営への投資を促進するための重要なツールです。

GX経済移行債は、環境問題への取組みをPRできるほか、投資家・金融機関の資金調達をしやすくできる、政府の支援を受けやすいなど、中小企業の工場・倉庫オーナーにとっても利用価値の高い取組みと言えます。

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株主 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 66.7%、住友商事グループ 33.3%
取扱商品 鉄鋼製品、建築用・土木用・道路舗装用・設備機器用の資機材類の販売、各種工事請負等
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建設業許可 国土交通大臣許可(特-3)第10910号
建築工事業
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