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工場・倉庫のコンプライアンス違反と対策

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工場・倉庫のコンプライアンス違反と対策

工場・倉庫のコンプライアンス違反と対策 

本記事では、工場・倉庫などのコンプライアンス違反と対策についてご紹介します。 

コンプライアンスを聞いたことがないという方は少ないと思いますが、近年、コンプライアンス違反が発覚する事例は後を絶ちません。 

知らずに違反した、分かっていたけど違反してしまったなど、様々理由はありますが、個人だけでなく企業にも大きな損失が発生するのがコンプライアンス違反です。 

今回は、皆様の身近に起こりえるケースを事例として、コンプライアンスが引き起こす悪影響、防止の考え方、実践的な対策などをご紹介します。
 

目次

1 コンプライアンス違反に関する最新事例

1-1 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件

1-2 大手の回転寿司店のUSB持ち出し事件

1-3 中古車販売大手のコンプライアンス違反

2 工場・倉庫のコンプライアンスとは?

3 コンプライアンス違反倒産件数の推移

4 ハインリッヒの法則

5 コンプライアンス違反が引き起こす企業の経営危機

6 工場・倉庫のコンプライアンスに関する関係法令

7 企業経営とコンプライアンスの関係

8 工場・倉庫のコンプライアンスに関するまとめ

9 工場・倉庫のよくあるコンプライアンス違反事例

9-1 飲み会編

9-2 カフェ編

9-3 SNS

9-4 USB

9-5 パスワード設定編

9-6 社員の問題行動編

10 工場・倉庫のコンプライアンスに対する社内体制

11 工場・倉庫の耐震診断・補強

12 工場・倉庫のコンプライアンス対策に取り組む方へ


コンプライアンス違反に関する最新事例
 

はじめに、近年、問題になったコンプライアンス違反の事例をご紹介します
 

1)東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件 

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件にて、大会組織委員会元理事が逮捕されました。 

賄賂額の総額1億9,600万円を受領し、渡した側も含め15名が起訴されました。 

大手広告代理店をはじめ、紳士服や玩具の会社の経営幹部が賄賂の受け渡しに関わったとして、大きな問題に発展しています。
 

2)大手の回転寿司店のUSB持ち出し事件 

2022年10月、大手寿司店のUSBのデータ持ち出し事件では、不正競争防止法違反で、大手寿司店の元・社長が逮捕されました。 

懲役3年、執行猶予4年、罰金200万円(求刑懲役4年、罰金200万円)の判決でした。 

懲役と執行猶予の意味ですが、「懲役3年執行猶予4年」という判決が下されたとき、再び犯罪を行うなどの問題を起こさずに4年間が経過すれば、懲役3年の刑は消滅し、刑務所に入る必要はなくなるという判決になります。 

機密情報の営業データを社内に共有した社員や企業も同罪で起訴され、裁判中です。
 

3)中古車販売大手のコンプライアンス違反 

2023年7月には、中古車販売大手が、保険金不正請求が発覚しニュースでも大きく取り上げられています。 

修理サービスを行う部署にて、①実際には行っていない修理を架空請求、②修理が不要な個所を修理して水増し請求、③車両を傷つけて修理箇所を増やして過大請求などが行われています。 

同社の2021年の板金塗装案件は約4.5万件があり、無作為抽出した結果、そのうちの約4割に不正の疑義が発覚したという驚くべきデータも発表されています。 

ということで、最新のコンプライアンス違反の事例についてご紹介しました。
 

工場・倉庫のコンプライアンスとは? 

コンプライアンスとは、「企業が法令や規則を良く守ること。」です。 

広辞苑では、①命令・要求などに従うこと、服従、②法令遵守。特に、企業が法令・社会規範・企業倫理などを守ることと定義されています。 

企業に求められるコンプライアンスでは、①お客様の要求・要望に応える、②法律・社会常識・自社内ガイドライン(会社ルール)を守って言動・行動するなどが挙げられます。 

製造業や物流業に従事するプロとして、社会人として最低限のラインを守り、マイナスを出さないこと(クレーム防止)が求められます。
 

コンプライアンス違反倒産件数の推移 

コンプライアンスを守らないとどうなるか?ですが、コンプライアンス違反の結果、倒産に至った企業件数をご紹介します。 ①コンプライアンス違反倒産の件数推移.png

図.コンプライアンス違反倒産の件数推移 

不正発覚による「コンプライアンス違反倒産」が、2022年は過去最高の300件になりました。 

①物価高、②人手不足、③コロナ融資の返済を背景に、粉飾決済や業法違反、脱税などが見つかり倒産に至った企業が増えています。 

不景気で企業の経営がうまく回らなくなった結果、ズルしてしまったというケースがほとんどということです。
 

ハインリッヒの法則 

コンプライアンス違反の水面下に潜む危険な要素がどのくらいあるのかというと、「ハインリッヒの法則」が挙げられます。
②ハインリッヒの法則.png
図.ハインリッヒの法則 

ハインリッヒの法則とは、「1:29:300の法則」とも呼ばれます。 

安全管理研修などでも、ハインリッヒの法則は聞いたことがあるかと思いますが、コンプライアンス研修でもよく使われます。 

コンプライアンスの大事故を未然に防ぐためには、日頃から不注意・不安全な行動による小さなミス、ヒヤリハットが起きないようにすることが重要です。
 

コンプライアンス違反が引き起こす企業の経営危機 

コンプライアンス違反が引き起こす企業の経営危機をまとめます。
③コンプライアンス違反が引き起こす経営危機.png
 図.コンプライアンス違反が引き起こす経営危機 

コンプライアンス違反は、人為的要因が大多数を占めます。 

コンプライアンス違反が発覚すると、社内での懲戒処分をはじめ、罰金や賠償金など法的制裁、社内外の批判など企業内の混乱、株価暴落など波及する被害、売上・利益など企業の業績悪化につながります。 

そして企業の経営危機を招く大事態に発展する危険があります。
 

工場・倉庫のコンプライアンスに関する関係法令 

企業ではコンプライアンス順守の徹底を図る必要があります。
④コンプライアンスに関する関係法令.png
 図.コンプライアンスに関する関係法令 

コンプライアンスに関して、企業や従業員、関係者がルールを理解することが大切です。 

ルールに違反しない仕組みをつくり、コンプライアンス違反を未然に防止していきます。 

関連法の全てを熟知することは難しいので、定期的なコンプライアンス研修やe-ラーニングなどでポイントをつかむことをお薦めします。
 

企業経営とコンプライアンスの関係 

企業経営とコンプライアンスの関係もご紹介します。
⑤企業経営とコンプライアンスの関係.png
図.企業経営とコンプライアンスの関係 

企業経営の基盤は、コンプライアンスをはじめ、コーポレートガバナンス、リスクマネジメントがあります。 

基盤の上に、CSRや経営計画、行動指針、経営ビジョン、企業理念が作られます。 

企業が社会でどのように貢献していくかを示すCSR(企業の社会責任)や、社会課題の解決と経済価値を実現するCSV(共通価値の創造)に取組み、ひいてはSDGs・ESGの目標達成にも貢献していくことが求められます。 

お伝えしたい点は、コンプライアンスは企業経営の基盤ですので、企業人としてしっかり順守していきましょうということです。
 

工場・倉庫のコンプライアンスに関するまとめ 

以上、ここまでのまとめです。 

<工場・倉庫のコンプライアンスに関するまとめ> 

☑ 大企業のコンプライアンス違反が多発しています。すべて個人や企業の儲けのために犯してしまったルール違反です。

☑ コンプライアンスとは、企業が法令や規則を良く守ることです。技術者、社会人として、ルールを理解しておく必要があります。 

☑ コンプライアンス違反倒産数は、過去最多の300件です。懲戒処分、法的制裁、企業の業績悪化や混乱、経営危機を招きます。 

☑ コンプライアンスは企業経営の基盤となる1つです。関連法は数多くありますが、ポイントを理解して企業人として取組みましょう。
 

工場・倉庫のよくあるコンプライアンス違反事例 

ここからは、コンプライアンスに関する知識を深めてもらうために、より身近なコンプライアンス違反の事例をご紹介します。 

1)飲み会編 

失敗事例:「会社帰りに飲み会に参加した社員が、酔って帰りに社外秘情報が入ったノートPCを紛失しまいました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ 電車やタクシーに、バッグやスマホ・PCを置き忘れてしまうと、情報漏洩事故につながります

☑ スマホ・PCには、ロック、パスワードを設定しておきましょう

☑ スマホ・PCを紛失した場合は、ただちに上司へ報告しましょう
 

2)カフェ編 

失敗事例:「カフェでZoom会議やPC作業を行った社員が、顧客の機密情報を周囲に聞かれSNS拡散される事態になりました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ 取引先情報が漏洩した場合、損害賠償になります

☑ 社外秘の情報を、スマホ・PCなどの端末で外部に持ち出す場合は細心の注意を払いましょう

☑ 社外の人が集まる場所で、社外秘の情報を取り扱うのはやめましょう
 

3)SNS編 

失敗事例:「SNSで日常の様子を配信している社員が、学校に不法侵入した悪ふざけ写真が問題となり懲戒処分になりました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ 投稿した内容はインターネット上に残り全て修正・削除ができなくなる可能性があります

☑ 個人情報を特定されるような写真は投稿しないようにしましょう

☑ 投稿した情報の公開範囲に注意しましょう。世界中の不特定多数に拡散する可能性があります
 

4)USB編 

失敗事例:「自宅で作業したデータを、個人のUSBを介して会社PCに接続し、PCがウィルス感染する事態になりました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ データの受け渡しは、個人のUSBは用いず安全確認が済んでいるファイル転送サービスなどを利用しましょう

☑ ウィルス感染した場合は、LANケーブルを抜く、無線LANをオフにしましょう

☑ システム管理者に報告し、必要な指示を受けましょう
 

5)パスワード設定編 

失敗事例:「社員が、自分の誕生日と名前でパスワードを設定していました。第3者にパスワードを突破され機密情報が抜き取られる事態になりました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ 誕生日や名前など、第3者に推測されるパスワードを設定しないようにしましょう

☑ 8文字以上、大文字、小文字、アルファベット、特殊文字を使用しましょう

☑個人と会社で使うパスワードは分けましょう
 

6)社員の問題行動編 

失敗事例:「従業員が傷害事件で逮捕。マスコミや関係者から、会社の責任が問われる事態になりました。」
 

<コンプライアンス違反に対する対策>

☑ 従業員の問題行動・犯罪が起こると、企業の信用を失墜させる可能性があります

☑ 従業員の問題が発覚した場合は、関係者ヒアリング、捜査機関の協力を得て正確な事実関係の把握に努めましょう

☑ 必要に応じて、被害者をケアするための迅速な対応を行いましょう 

以上、よくあるコンプライアンス違反について事例をご紹介しました。
 

工場・倉庫のコンプライアンスに対する社内体制 

工場・倉庫のコンプライアンスに対する社内体制では、以下が挙げられます。
 

<コンプライアンスに対する社内体制>

・専門部署の設置・委員会、審査機関、内部通報窓口の設置

・基準・対応マニュアルの作成

・従業員向けのコンプライアンス研修

・日々のチェック体制の構築 

労働基準法に違反する労働問題(労働基準法)をはじめ、機密情報の漏洩、取得した情報の目的外の不正利用(競争法・独占禁止法、個人情報保護法)、従業員の業務外での問題行動・事件・消費者との不当契約・取引(消費者契約法)など、企業のコンプライアンスに関わる問題は数多くあります。 

まずは、組織としてコンプライアンス違反の対策を講じていきましょう。
 

工場・倉庫の耐震診断・補強 

工場・倉庫の建物・設備に関するコンプライアンス対応についてもご紹介します。 

工場・倉庫では、築年数が経過し、破損・老朽化が著しい建物も多く見られます。それらは、部分的な補修・改修を繰り返した結果、違法建築となっている場合があります。 

特に、新耐震基準(1981年)以前に建てられた工場・倉庫は、耐震診断が必須なため注意が必要です。 

労働契約法の『安全配慮義務』を怠ると、損害賠償請求を求められる可能性があります。 

従業員および施設・事業への影響を簡易評価し優先度づけし、状況に応じた補強方法を検討する必要があります。 

また、旧耐震や法的検証を行わず増改築を行った工場・倉庫は構造上の問題があります。耐震診断を実施の上、耐震補強か建替えのいずれが妥当か判定を行っていきましょう。
 

工場・倉庫のコンプライアンス対策に取り組む方へ 

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伊藤忠丸紅住商テクノスチール株式会社

設立 1963年5月31日
資本金 30億円
従業員 400名(派遣社員、嘱託、委託社員等を含む)(2020年4月現在)
株主 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 66.7%、住友商事グループ 33.3%
取扱商品 鉄鋼製品、建築用・土木用・道路舗装用・設備機器用の資機材類の販売、各種工事請負等
取引銀行 みずほ銀行 日本橋支店
三井住友銀行 日本橋支店
三井住友信託銀行 本店営業部
建設業許可 国土交通大臣許可(特-3)第10910号
建築工事業
国土交通大臣許可(般-3)第10910号
大工工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、タイル・れんが、ブロック工事業、
鋼構造物工事業、鉄筋工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、内装仕上工事業、建具工事業
宅地建物取引業許可 東京都知事許可(3)第87072号
一級建築士事務所登録 東京都知事登録 第55860号
ISO14001/2015 取得日2001年10月10日 適時更新継続中
(社)日本プロジェクト産業協議会 法人会員

 

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