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工場・倉庫の事業再構築補助金(第10回)以降の申請のすすめ

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工場・倉庫の事業再構築補助金(第10回)以降の申請のすすめ

 工場・倉庫の事業再構築補助金(第10回)以降の申請のすすめ

 本記事では、工場・倉庫の事業再構築補助金(第10回)以降の申請のすすめをテーマにご紹介します。

 「事業再構築補助金」とは、経済産業省が中小企業等の事業再構築を支援する大型補助制度です。

 
<事業再構築補助金の概要のポイント>

 ⚫ ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とします。

 ⚫ コロナの影響で厳しい状況にある中小企業、中堅企業、個人事業主、企業組合等を対象とします。申請後、審査委員が審査の上、予算の範囲内で補助金交付候補者を採択します。 

 ⚫ 予算額として、令和2年度第3次補正予算で1兆1,485億円、令和3年度補正予算で6,123億円、令和4年度予備費で1,000億円、令和4年度第2次補正予算で5,800億円が計上されています。

 今回は、第1~8回までの採択結果や10回公募要領の主な変更点について整理し、第10回以降の申請の対策をご紹介します。

 2023年度中にまだ間に合うお得な補助金の活用を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

 目次

1.事業再構築補助金(第1~8回)の採択結果について

2.事業再構築補助金(第10回)以降のスケジュール

3.事業再構築補助金(第10回)の公募要領

4.事業再構築補助金(第10回)の公募要領の主な変更ポイント

4-1.成長枠の創設

4-2.産業構造転換枠の創設

4-3.サプライチェーン強靱化枠の創設

4-4.グリーン成長枠の拡充

4-5.業況が厳しい事業者への支援

4-6.大幅賃上げ・規模拡大へのインセンティブ

4-7.一部申請類型における複数回採択

4-8.事前着手制度の対象類型の見直し

5.事業再構築補助金の申請にあたっての注意点

5-1.申請額・補助額の算定方法

5-2.建物費について

5-3.売上・付加価値額の減少要件

6.事業再構築補助金を活用した工場・倉庫建設のまとめ

7.事業再構築補助金を活用した工場・倉庫建設を検討中の方へ

 

事業再構築補助金(第1~8回)の採択結果について

 表.事業再構築補助金(第1~8回)の採択結果一覧
①事業再構築補助金(第1~8回)の採択結果一覧.png
事業再構築補助金(第8回)は、申請数12,591件に対して採択数6,456件( 51.3%)と過去最高の採択率となりました。一方、申請数、採択数は過去最低となっています。 

過去1~8回の全体採択率は41.7~51.3%で推移しています。第9回以降も同程度の採択率が予想されます。

②事業再構築補助金(第7、8回)採択者の業種比較.png

 図. 事業再構築補助金(第7、8回)採択者の業種比較 

採択者の業種別比較では、製造業が最も多くなっています。次いで、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、建設業が続いています。

第7回から第8回にかけて、製造業、宿泊業・飲食サービス業、建設業の採択割合が増えています。

申請類型ごとに、申請数、採択数、採択率が異なります。また、事業再構築補助金(第10回)以降は申請類型が変更となるため、どの申請区分で申請するのか作戦をたてることが必要です。

 
事業再構築補助金(第10回)以降のスケジュール 

今後のスケジュールは、令和4年度2次補正予算(5,800億円)に関わる公募が、令和5年度末までに3回程度(第10回~12回)の公募を実施予定です。 

事業再構築補助金(第10回)は既に公募済みです。第11回、12回は日程未定ですが、令和5年度末までに公募される予定です。 

また、サプライチェーン強靭化枠は別日程となっており、これから1~2回公募される予定です。 

※2023年5月時点の情報です。

 
⚫ 第10回の公募スケジュール

・公募開始:令和5年3月30日

・申請受付:未定

・応募締切:令和5年6月30日

・結果発表:未定

⚫ 第11回の公募スケジュール(未定※2023年5月時点)

⚫ 第12回の公募スケジュール(未定※2023年5月時点)

※サプライチェーン強靱化枠については、1~2回程度の実施予定です。

 

事業再構築補助金(第10回)の公募要領 

事業再構築補助金(第10回)から、公募要領が大幅に変更します。 

新たに6つの類型となり、補助額は以下の一覧の通りです。 

表. 事業再構築補助金(第10回)公募要領の概要
③事業再構築補助金(第10回)公募要領の概要.png
 

事業再構築補助金(第10回)の公募要領の主な変更ポイント 

事業再構築補助金(第10回)の公募要領の主な変更ポイントを以下に整理します。 

1)成長枠の創設

・第9回まで実施していた「通常枠」が廃止になりました。

・「成長枠」では、売上高減少要件が撤廃となっています。

・過去~今後のいずれか10年間で市場規模が10%以上拡大する業種・業態に指定されます。

※製造業の多くの業種は「成長枠」の対象となっていますが、運輸・郵便業は、「成長枠」には含まれていないため注意が必要です。該当する業種の場合は、「成長枠」以外での申請を検討する必要があります。

 

 2)産業構造転換枠の創設

・国内市場の縮小等の産業構造の変化等で事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者を対象に、補助率を引き上げる等により重点的に支援する枠が新設となりました。

・対象経費に廃業費を追加し、廃業費がある場合、補助上限額を2,000万円上乗せします。


3)サプライチェーン強靱化枠の創設

・海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化と地域産業の活性化に取り組む事業者を対象に「サプライチェーン強靱化枠」を新設します。

・補助上限額を最大5億円まで引き上げて支援します。 

4)グリーン成長枠の拡充

・「グリーン成長枠」に、①エントリー②スタンダードの類型ができました。

・グリーン成長戦略の取組に関連する研究開発・技術開発が必要です。※①で1年以上、②で2年以上の研究開発・技術開発期間

・または、従業員に年間20時間以上の人材育成必要です。※ ①で5%以上、②で10%以上の従業員


5)業況が厳しい事業者への支援

・事業再構築補助金(第9回)までの、回復・再生応援枠と緊急対策枠を統合し、新たに「物価高騰対策・回復再生応援枠」ができました。

・最低賃金引上げの影響を強く受ける事業者を支援する「最低賃金枠」も継続します。(要件変更なし)

6)大幅賃上げ・規模拡大へのインセンティブ

・「成長枠」と「グリーン成長枠」のみを対象に、上乗せ枠が設けられました。
・上乗せ枠は、「卒業促進枠」と「大規模賃金引上促進枠」があります。事業再構築補助金の再申請・採択が可能です。また、事前着手制度もあります。詳細は、申請類型の条件を参照してください。

 
7)一部申請類型における複数回採択

・事業再構築補助金では、原則として1事業者につき採択は1回です。

・グリーン成長枠、産業構造転換枠、サプライチェーン強靱化枠は、条件が合えば過去採択された事業者の再申請・採択が可能になっています。

・ただし、支援を受けることができる回数は2回が上限です。

・産業構造転換枠・サプライチェーン強靱化枠は、1回目の採択額の差額分が補助上限になります。


8)事前着手制度の対象類型の見直し

・事前着手制度を活用できる事業類型が、最低賃金枠、物価高騰対策・回復再生応援枠、サプライチェーン強靱化枠に限定されます。
 

事業再構築補助金の申請にあたっての注意点 

ここからは、事業再構築補助金(第10回)以降の申請にあたっての注意点をいくつかご紹介します。 

詳細は、事業再構築補助金(第10回)公募要領を参照ください。 

1)申請額・補助額の算定方法

事業再構築補助金額の算定式は、『事業再構築補助金の補助金額 = 投資金額 × 補助率』です。補助金額は、税抜きの投資金額から算出します。 

例えば、「成長枠」の場合、中小企業者等、中堅企業等ともに以下の補助金額・補助率となります。 

<「成長枠」の補助金額>

【従業員数20人以下】100万円~2,000万円

【従業員数21~50人】100万円~4,000万円

【従業員数51~100人】100万円~5,000万円

【従業員数101人以上】100万円~7,000万円

 <「成長枠」の補助率>

中小企業者等1/2 (大規模な賃上げを行う場合2/3)

中堅企業等 1/3(大規模な賃上げを行う場合1/2)        

(例)従業員101名以上の中小企業の場合は、

10,500万円税抜(投資額) × 2/3(補助率) = 7,000万円税抜(補助金額)となります。 

2)建物費について

建物の建設・改修費用が対象になります。建物の撤去・現状復旧費用や移転費用も対象です。 

ただし、建物の新築については必要性が認められた場合に限ります。    

<建設費について>

①専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設・改修に要する経費 

②補助事業実施のために必要となる建物の撤去に要する経費 

③補助事業実施のために必要となる賃貸物件等の原状回復に要する経費  

➃貸工場・貸店舗等に一時的に移転する際に要する経費(貸工場・貸店舗等の賃借料、貸工場・貸店舗等への移転費等) 

※建物費は、入札・相見積もりが必要です。中古機械設備などは3者以上の相見積もりが必要です。

※新築の場合は、「新築の必要性に関する説明書」の提出が必要です。    

 3)売上・付加価値額の減少要件 

「最低賃金枠」と「物価高騰対策・回復再生応援枠」では、売上・付加価値額の減少要件を満たす必要があります。 

以下①~②のいずれかを満たす必要があります。 

①2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対2019~2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%減少していること 

②2022年1月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の合計付加価値額が対2019~2021年の同3か月の合計付加価値額※と比較して15%以上減少していることでも可。

※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費です。
 

表. 売上・付加価値額の減少要件イメージ
④売上・付加価値額の減少要件イメージ.png

 

繰り返しとなりますが、運輸業・郵便業は、「成長枠」の申請対象ではありません。 

このため、「成長枠」以外の類型からの申請が必要となります。 

そこで出てくるのが、「最低賃金枠」と「物価高騰対策・回復再生応援枠」の売上・付加価値額の要件を満たすか否かです。 

運輸業・郵便業で申請をご検討中の方は、①~②のいずれかを満たすか確認してみてください。 

 

事業再構築補助金を活用した工場・倉庫建設のまとめ 

以上、工場・倉庫の事業再構築補助金(第10回)以降の申請のすすめをテーマにご紹介しました。 

本記事のまとめを以下に整理します。 

<本記事のまとめ> 

✔ 事業再構築補助金とは、経済産業省の中小企業等の事業再構築を支援する大型補助金です。令和5年度末までに2~3回実施します。 

✔ 建物の建設・改修費が対象になります。機械装置・システム構築費、専門家経費、外注費、広告宣伝・販売促進費、研修費も対象です。 

✔ 第10回より公募要領が大幅に変更になりました。建設業は「成長枠」対象外のため、それ以外の申請を進めましょう。 

✔ 採択率は4~5割です。有望度高・中のテーマで確度の高いビジネスを進めましょう。 

✔ 採択後に、売上・利益や、採用数、集客数、認証・表彰数など目標数値を高める確度高いビジネスを進めましょう。有望度が高・中のテーマでの申請がおすすめです。 

事業再構築補助金(1~8回)で過去に採択された事業タイトルや概要を参考に、採択確度の高い事業計画を作成していきましょう。
 

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伊藤忠丸紅住商テクノスチール株式会社

設立 1963年5月31日
資本金 30億円
従業員 400名(派遣社員、嘱託、委託社員等を含む)(2020年4月現在)
株主 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 66.7%、住友商事グループ 33.3%
取扱商品 鉄鋼製品、建築用・土木用・道路舗装用・設備機器用の資機材類の販売、各種工事請負等
取引銀行 みずほ銀行 日本橋支店
三井住友銀行 日本橋支店
三井住友信託銀行 本店営業部
建設業許可 国土交通大臣許可(特-3)第10910号
建築工事業
国土交通大臣許可(般-3)第10910号
大工工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、タイル・れんが、ブロック工事業、
鋼構造物工事業、鉄筋工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、内装仕上工事業、建具工事業
宅地建物取引業許可 東京都知事許可(3)第87072号
一級建築士事務所登録 東京都知事登録 第55860号
ISO14001/2015 取得日2001年10月10日 適時更新継続中
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